2010/02/08

第5回 瞳と絞り

絞りについては、説明してきました。
レンズの中にある物理的なシャッターのことです。実は、レンズには「瞳」というものがあります。
レンズ正面から見たものを入射瞳、後ろから見たものを射出瞳と言います。

例えば、長いレンズ(200mm)と短いレンズ(50mm)を思い浮かべてください。
この2つのレンズの中央に絞りがあると仮定します。その時に、レンズの正面から絞り(シャッター)を覗き込むとFナンバーに比例した大きさの穴が見えます。しかし、斜めにすると人の瞳のような形に見えてきます。この形は、長いレンズと短いレンズでは違うのが想像付きますでしょうか? 短いレンズは、斜めから見たときに、瞳の形が変わる量が小さいが、長いレンズは少しでも斜めから見ると穴が見えなく(反対側が見えなく)なります。

反対の面から見るとこの瞳の変化量が違うことが多いです。
これは、絞りの位置が非対称であること、レンズの配置が非対称(パワー配置が違うと言います)であることが原因です。

これが瞳です。ということで、カメラレンズの本当の意味での光の量は、この瞳の大きさで調整されます。是非、自分のカメラレンズの奥を覗き込んで斜めにして見てください。


人間の眼は、黒い瞳の大きさを変えて光の量を調整し、フォーカシングします。
余分な光は、ゴーストを起こすのでまぶたで光を遮断します。そうすると眩しくないですよね?!
しかも、まぶたを少し閉じて眼を細めると細かいものが見えるようになる。これはFナンバーをまぶたで調整しているからで、まぶたを閉じると言うことは、Fナンバーを上げるということなので。。。。。。

カメラレンズの構造は、人間の眼のフォーカシングには敵いません。




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